膝関節班
膝関節班は、丸毛啓史教授(昭和56年卒)を中心に19名の班員で構成されており、附属病院(本院)を拠点として分院(青戸、第三、柏)および国立病院機構宇都宮病院、国立病院機構西埼玉中央病院を筆頭とした各関連病院において講座の治療方針に基づいた治療や研究を行っています。なかでも、宇都宮病院は広大な敷地内に臨床研究部を有し、田中孝昭准教授(昭和57年卒)が副院長・臨床研究部長を併任するなど、本院に次ぐ基礎・臨床研究の第二の拠点となっています。
本院の基礎研究部門は、斎藤充講師(平成4年卒)主導のもと、これまで講座で培われてきたコラーゲン分析の手法を駆使した生化学的研究に加えて、再生医療技術による関節軟骨再生や組織工学的手法を用いた再建靱帯の再生に関する研究など多彩な研究を精力的に行って臨床に還元しています。
本院の臨床部門に関しては、丸毛啓史教授を中心に、斎藤充講師(平成4年卒)、鈴木秀彦助教(平成5年卒)、黒坂大三郎助教(平成7年卒)ら7名のグループで診療にあたっており、膝関節専門外来の紹介例は年々増加し、膝関節に関する手術件数は、手術枠が限られたなか年間250例におよびます。手術症例数をことさら強調する施設も少なくないなか、私どもは「質」を重視し、大学病院ならではのレベルの高い安全な医療の提供をつねに心掛け、手術成績の向上と均一化を目指しています。
専門的に取り扱っている主な疾患
- 変形性膝関節症(OA)
- 関節リウマチ(RA)
- 特発性骨壊死
- 離断性骨軟骨炎
- 膝関節周辺骨折・脱臼
- 反復性膝蓋骨脱臼、膝蓋骨亜脱臼症候群
- 半月板損傷や前十字靱帯断裂などのスポーツ外傷
- ジャンパー膝やランナー膝などのスポーツ障害
主な手術方法
変形性膝関節症に対しては、コンピューター支援システム(Computer Assisted Surgery以下CAS)を活用した人工膝関節全置換術(TKA)を多数行っています。術前にCTを撮影し、コンピューター上に構築された3次元画像をもとに手術シュミレーションを行い、術中にそのデータを用いることで、正確な骨切りと、至適位置へのインプラント設置が行えます。 |
![]() 人工膝関節全置換術(TKA) |

コンピューター支援システム(CAS)
人工膝関節全置換術
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| 術前 | 術後 |
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骨欠損の多い例に対する人工膝関節全置換術
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| 術前 | 術後 |
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最近では、本邦では初となる、CTまたはMRIの画像情報から個々の患者さんの骨の形態に合わせて解剖学的模型を作製する技術とCASとを融合させたPatient-specific templatingという新しい技術を用いた手術方法にも取り組んでいます。
Patient-specific templating法で用いるカスタムメイドのガイドまた、症例に応じて、人工膝関節単顆置換術 (UKA)、高位脛骨骨切り術(HTO)、可及的に人工関節置換術を回避し、最小の侵襲で痛みをとるための、関節鏡視下デブリドマン手術も行っています。
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| 人工膝関節単顆置換術 (UKA) | 高位脛骨骨切り術(HTO) |
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スポーツ外傷の症例も多く、レクリエーションレベルから競技スポーツレベルに至るまで幅広い層の患者さんが訪れています。
とくに前十字靱帯損傷に対する靱帯再建術例が多く、骨付き膝蓋腱あるいは半腱様筋腱を用いる方法を症例によって使い分けて、良好な成績をあげています。
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| 断裂した前十字靭帯 | 術後1年時の再建前十字靱帯 |
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豊富な基礎研究データに基づき、術後療法をいたずらに早めることなく、スポーツ・ウェルネスクリニックやリハビリテーション科と連携しながら、安全性に重点を置いたリハビリテーションプログラムを実践しています。
また、離断性骨軟骨炎をはじめとする骨軟骨病変に対しては関節鏡視下に骨軟骨移植術を行っています。
最近の主な研究活動
臨床的研究
人工膝関節置換術(TKA)において、精度の高いCASを用い、手術成績の向上と 均一化をめざしています。また、CASを用いた様々な解析を行っています。
本邦初の先進技術であるPatient-specific templating 法としてPatient-specific cutting guideを用いた TKAを行い、インプラント設置の正確性について検討しています。
CASを用いたTKAは、インプラントの正確な設置ができる一方で、器械が高価である、手術時間が延長する、トラッカー設置による侵襲や障害の発生などの問題点が指摘されてきました。Patient-specific templating 法はこれらの点を解決し、きわめて高い精度でインプラントを設置できることを明らかにしました。
現在は従来法による手術との比較検討や、三次元的アライメントの再現性、術前計画ソフトの利便性、ガイドの形状・適合性等に関して各Patient-specific cutting guide間の比較検討を行っています。
変形性膝関節症についての検討では、半月板の断裂や機能不全が疼痛の原因と考えられる症例に対して、変形が中等度にとどまっていれば関節鏡視下手術はすぐれた除痛効果を示すことを明らかにしました。
前十字靱帯再建術の腱組織のいわゆる"靱帯化"を組織学的ならびに生化学的に評価した結果、術後早期のスポーツ復帰の危険性を指摘し、慎重なリハビリテーションプログラムを施行しています。
膝関節内骨折である脛骨近位端骨折の長期治療成績の検討から、二次性変形性膝関節症を きたす骨折型の治療指針を確立し、良好な結果を得ています。
慈大式ヒンジ型人工膝関節および1999年以降、使用している改良型ローテーティングヒンジタ イプのヒンジニーJ人工膝関節の長期成績について検討を行っています。
基礎的研究
これまで講座で培われてきたコラーゲン分析の手法を駆使した生化学的研究に加えて、再生医療技術による関節軟骨再生や組織工学的手法を用いた再建靱帯の再生に関する研究などを行っています。
附属病院(本院)専門外来
- 膝関節外来
- 木曜日 午前9:00〜、午後2:00〜
診療スタッフ
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丸毛啓史 診療部長 (昭和56年 慈恵医大卒) ・午前中のみの診療 |
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斎藤充 診療医長 | (平成4年 慈恵医大卒)
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鈴木秀彦 診療医員 | (平成5年 慈恵医大卒)
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黒坂大三郎 準診療医員 | (平成7年 慈恵医大卒)
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北里精一朗 診療医員 | (平成10年 慈恵医大卒)
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小澤美貴 診療医員 | (平成12年 浜松医大卒)
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林大輝 診療医員 | (平成14年 慈恵医大卒)
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初診の方は、かかりつけ医療機関に紹介状の作成とFAX予約をご依頼いただくとスムーズな受診が可能となります。
なお、再診に関しましては予約制となっております。

















