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故藤井教授は、日本整形外科学会副理事長を務められていた時に学術総会検討部会を立ち上げ、今後の総会のあり方やプログラムの企画方法について提案された。本総会ではこの提案に則り、1)会員の利便性を第1に考慮、2)整形外科の質的向上に貢献できる学会を目指す、3)シンポジウムとパネルディスカッションを明確に区別して企画、4)参加してよかった、勉強になった学会と感じる内容、の4つの柱によって企画・運営された。
本総会の標語を「Noble Orthopaedics―独創性の喚起と診療への還元を求めて―」と定め、基調講演と記念講演を各1題、招待講演14題、教育研修講演27枠、シンポジウム15枠、パネルディスカッション19枠、ハンズオンレクチャー14枠、2005MAYセミナー24枠を企画した。一般演題は日本語口演248題(採用率24%)、英語口演50題(採用率60%)、ポスター演題402題(採用率:日本語37%、英語13%)を採用した。大変厳しい採用率であったが、プログラムを単純化して質の高い演題を大きな会場、多くの聴衆、少ない会場数(7会場)で勉強する狙いで企画した。そのため、ほとんどの会場は多くの会員であふれ、活発な討論が行われて大変盛会であった。
シンポジウムは一つのテーマについて多分野(基礎から臨床に至る)からの意見と情報を交換する場とし、3名の座長により各演者の見解を整理していただいた。パネルディスカッションは限られた分野の演者で構成され、演者の意見が対立して議論が行われた時には、2名の座長によりある程度の方向づけをしていただくようにお願いした。また、外科系の学術発表であることを考慮し、スライドにはできる限り動画を取り入れて理解しやすいようにしていただいたことも新しい試みであった。
基調講演は前九州大学総長の杉岡洋一名誉教授による「心に残るわが国の整形外科の歩みと今後への提言」、記念講演は1994年にノーベル文学賞を受賞された大江健三郎氏による「まっすぐ立たせるという願い」と題するものであり、聴衆一同、両講演に深い感銘を受けた。
展示ホールは13,000m2と広大なスペースで、ポスター展示、機械展示、3つのハンズオンシアター、教育メディア研修コーナー、インターネットコーナー、書籍展示販売コーナー、飲食コーナーなどを設けた。書籍展示では1つの大きな書店に相当するスペースを割り当てた。展示などはカテゴリーごとに色分けをしてわかり易くし、多くの会員によって活発な情報交換が行われていた。
参加者数は6,300名を超え、会員懇親会では約850名の会員が親睦を深めた。会費制の晩餐会には430名が参加し、参加者は故藤井教授の心温まる企画に感激しながら横浜の夜を十分に楽しんだ。多くの会員から、故藤井教授が心血を注いで準備してきた意図が本総会の随所にみられ、慈恵医大らしい心のこもった運営であるとの絶賛の声が寄せられた。
本総会の準備、運営にあたり、終始多大なるご支援をいただいた同窓の先生方、日本整形外科学会理事をはじめ多くの皆様に心より謝意を表したい。
(蔡 詩岳記)
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